字幕派

さて、ロストイントランスレーション、に限らずですが、
やっぱり英語の映画は英語で観るべきと痛感。
映画の内容がこんな内容なのに、あまりにも字幕手抜きすぎだったので。


映画の最後のほうで、
主人公が女の人とホテルのロビーでお別れする場面。
なにも言わない女の子に対して、主人公が
字幕では、


”いい旅を、とかは言ってくれないのかい?”


とでるのですが、
これが全くの間違い。


英語の字幕を見ればわかりますが、
"Have a nice "fright"" と言ってます。
LとRが違うわけです。


Have a nice flight いい旅を


Have a nice fright いい恐怖を


もう全然違います。
もちろん映画中に前フリしてあります。


”どうして日本人はLとRが同じ発音なんだろう?”


”わざと困らせようとしてるのさ”


みたいな感じで。


さらにロビーの場面の前に、奥さんから電話で
”安全な旅を”と言われてます。
おそらくそれもフリになってる。
はっきりいって、この場面は映画の中でも、かなり勝負懸かったジョークだったはず。
なのに日本語字幕では普通に”いい旅を”になってる。


もうあほかと。
主人公渾身のジョークを・・
このボケつぶしがっ。


もちろん字数とか制限あって、
英語の言い回しが違う風に訳されてるのは、ある程度仕方ないと思う。
でも、せっかくのオチが全く無かったものにされている
こんなにひどい字幕は初めて見た。


ロスト・イン・トランスレーション
もしかしてわざとなのか?
わざとこんな字幕をつけて、ロストさせてるとでもいうのかっ!?
もしそうなら、やられた。
でもそうじゃないなら、タダの退屈な映画だ。
外国から見た典型的な日本のイメージをなにも変えることなく、ただ映しただけ。


説明不足でよくわからんかもしれませんが、
言葉が通じないってことを扱った映画なのに、
その字幕がお粗末だったことに、とてつもないアイロニーを感じてしまい、
長々と書いてしまいました。
やるせなす。